同志社大学4年生
佐藤 亮
HITOWAケアサービス株式会社
袴田 義輝
学生と経営者がお互いに意見交換をしながら、相互理解を深めるHRsessionの対談コンテンツ。
今回は、HITOWAケアサービス株式会社の代表取締役社長 袴田義輝様に、お話を伺いました。
同志社大学商学部。2023年4月より株式会社クイックで就業予定。就活では人材業界を中心に活動。大学3年生の際にもこのインターンシップに参加していた。趣味は筋トレ。最近はマリーゴールドの弾き語りに苦戦中。
高校卒業後運送業を経験。カナダ留学を経て海外事業を経験し独立。その後、情報セキュリティ、医療系ベンチャー企業で企画・経営を学ぶ。2013年に長谷川介護サービス株式会社(※現 HITOWAケアサービス株式会社)入社。 運営部統括兼「イリーゼ船橋三咲」のホーム長として施設運営などを経験し、2015年10月には代表取締役社長に就任した。
目次
佐藤
本日はよろしくお願いします。
ご経歴を伺いましたが、本当に行動力がすごいですね。このようなキャリアを歩まれた理由は何でしょうか。
袴田
これには一貫性があります。一つ目は「何かのために、誰かのためになることをする」ということです。
単にお金を稼いだり、仕事をすることはしたくなかったんですね。
もう一つは、「経営者になるために必要なことは何かを考え、行動したこと」です。
その行動のひとつとして、転職がありました。
佐藤
そうだったのですね。
不安を解消するために挑戦し続ける
佐藤
袴田様はなぜ経営者になろうと思ったのでしょうか。
袴田
1つ目は、社長にならないと自分がやりたいこと、何かで役立ちたいことができないと考えたからです。
若手の時、5年後のことを考え提案しても、若造が何を言っているんだで終わってしまいました。
でも私はそういった提案を実現できると証明したかった。
佐藤
なるほど。
袴田
2つ目は社長がかっこよかったことです。20代のころに仕えていた社長に素直に憧れました。
私もこうなりたいと心から思いました。
佐藤
自分の考えを実現するために社長を目指し、社長になるためにキャリを歩んで来られたんですね。
でも、キャリアチェンジに不安を感じませんでしたか。
袴田
いや、不安だらけですよ。みんなと一緒です。
ただ私の中でポリシーを持ってやってきたことは、不安や恐怖を感じても、思い切って飛び込んでみた。
そしてやると決めたことは一生懸命やってみた。
そこに自負があります。
佐藤
そういった挑戦ができるのは、やはり社長になりたいという思いからですか。
袴田
そこはまた違います。自分の人生を切り開かないと、これからしんどくなるだろうなという、
漠然とした不安からです。その不安を消すには挑戦するしかないと思い、繰り返し挑戦してきたのが本音です。
その挑戦一つ一つが社長というキーワードにもつながっています。
佐藤
不安を抱えている方は多いと思います。不安を解消するために、行動するという考え方は非常に勉強になりました。挑戦は御社全体でも大切にされているのでしょうか。
袴田
大切にしています。社内でスタッフ全員を集めて話す場を設けるんですけど、必ず挑戦という言葉が出ます。
現状を守るには現状以上のことを、現状を超えるには2,3倍頑張らないといけない。
それを言葉に置き換えると挑戦という言葉が適切だと思っています。
なぜ赤字企業が多い業界で急成長できるのか
佐藤
介護業界には赤字企業も多いですが、御社は急激に成長されています。
その成長のためにどういったことに挑戦されたのですか。
袴田
私が目指しているのはポートフォリオ経営です。
佐藤
例えばどういったサービスを展開されているのでしょうか。
袴田
HITOWAケアサービス株式会社では、
佐藤
沖縄にリゾート介護施設もあるとHPで拝見しました。
袴田
そうなんです。とてもご好評をいただいており、
佐藤
様々な世代の様々なニーズに合わせたサービスを展開することで、成長されているんですね。
介護はきつい そのイメージを変える
袴田
佐藤さんは介護業界にどんなイメージをお持ちですか。
佐藤
やりがいはあるけれど、大変そうというイメージです。
袴田
そうですよね。
しかし、決してそのようなことはなく、20代は大手企業、一流企業の方より稼ぐ方も数多くいらっしゃいますよ。
佐藤
そうなんですか!知りませんでした。
袴田
私は今までのイメージを変え、介護をもっとかっこよくしたいと考えています。
佐藤
どのように変えていこうとお考えですか。
袴田
介護の高度化に対応できるスタッフを育て、
システムを共同開発し、
佐藤
すごいですね。でもDX化と聞いたとき、人と人とのコミュニケーションが大切な介護にDX化は必要か疑問でした。
袴田
そうではありません。
人にしかできないことに力をさくためのDX化です。
夜間巡視はスタッフにも寝ているお客様にも負担がかかる業務でした。それをITで解消しました。
佐藤
スタッフと顧客、
ほんの少しの勇気の積み重ねが世界を変える
佐藤
袴田様の話や御社のHPから、徹底的な顧客志向を感じました。その考え方は袴田様が社長になられてから根付いたものなのでしょうか。
袴田
いえ、私が社長になる前から間違いなく現場にありました。
佐藤
トップダウン型が多い中で、ボトムアップ型の会社なんですね。
袴田
そうですね。現場の視点と経営の視点から共通するものを考え、
その結論が「あらゆるお客様のQOL向上を実現する」
この理念を制約の中で実現できるかを考える中で、
プラスワンとは常に一歩踏み込んだサービスを提供するということ
佐藤
一歩踏み込んだとは具体的にはどういったことでしょうか。
袴田
例えばすれ違いざまににこやかに挨拶しあうこと。困っている人がいたら勇気を出して声をかけてみることなどです。そういうことの積み重ねが世界を変えると信じる気持ちが込められています。
佐藤
小さいことの積み重ねが世界に大きな影響を与えるということなんですね。
袴田様の価値観もこの理念に含まれていると思います。このような価値観になったのは何かきっかけがあったのですか。
袴田
すごく抽象的になってしましますが、周りの方への感謝ですね。一人で生きてはこれなかった。
そういう感謝をしっかりと伝える。それが伝播することで自分自身や生活、さらに世界まで影響する。
そういうことがあると信じてます。その考えをスタッフとシェアしたいというのがプラスワンに込めた思いです。
日々改善 答えは全て現場にある
佐藤
お話を聞いていて現場を大切にされていると感じました。それはなぜでしょうか。
袴田
全ての源泉は現場にあるからです。
その現場のスタッフが、給料が上がらない、成長がない、
佐藤
顧客満足だけでなく、スタッフ満足にもこだわっているのですね。
袴田
はい。好循環経営というのは スタッフが盛り上がる、お客様へのサービスの質が向上する、
佐藤
循環する経営の中でも、最も大切にされているのは現場ということですか。
袴田
そうですね。
社長が一番楽しい時間
佐藤
御社ではどのようなキャリアアップができますか。
袴田
多様なキャリアアップのコースがありますし、実践しています。
佐藤
グループ内であれば事業をまたいで様々なキャリアを歩めるということなんですね。
袴田
そういうことです。もちろん介護従事者として専門性を高めることもできます。
介護のキャリアアップとしては、今後伸びるしかない業界なので若者を中心に業界に打って出てほしいな。
もっと一緒に介護業界を変えていこうと伝えたいです。
佐藤
袴田様はそういった熱い思いをもっている方と働きたいですか。
袴田
そうですね。あと、人の役に立ちたいという気持ちを持っている方と一緒に働きたいです。
佐藤
袴田様は働いていて楽しいですか。
袴田
楽しいですよ。大変ですが、楽しみながら仕事をしているのでストレスは感じません。
スタッフやお客様が喜んでくださることが一番楽しいです。そして私も多くの人に支えられていますね。
人は何者にでもなれる
佐藤
最後に今の学生に伝えたいことはありますか。
袴田
人は何者にでもなれるし、なりたい自分になれます。思い立った時が始める時です。
自分が思っているよりも周りは自分を助けてくれるし、不安なら、不安を語り合えばいい。
思っていることをやってみよう。一歩まずは踏み出してみよう。ということですね。
佐藤
失敗を恐れずに挑戦し、少しでもいいから経験を積み重ねるということですね。
袴田
今の日本は経済的にも社会情勢的にも暗い気がします。不安を抱えている学生も多いと思います。
佐藤
おっしゃる通りです。
袴田
でも私らの時代も同じで不安だらけでした。その中で挑戦し続けた自負はあります。是非皆さんにもいろいろなことにチャレンジをし、一緒に日本を明るくしていきたいです。
佐藤
今の袴田様の言葉で、背中を押された学生がいると思います。
私も恐れずにどんどん挑戦していくことを大切にしていこうと改めて思いました。
本日はありがとうございました。
袴田
とんでもございません。ありがとうございました。
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